基本構造
パンフレットの見方(基本構造)
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現在は、新築マンションが販売されている時には、建物はできていないことがほとんどでしょう。実物がないわけですから、その代わりになるものを見て、買うかどうかの判断をすることになります。そのひとつがパンフレットになります。パンフレットには、イメージやそのマンションの特徴などがたくさんの写真とともに紹介されています。買う側はイメージ先行になりがちですが、このパンフレットも注意してみる必要があります。
実物を確認できないので、ここから読みとれる特徴が大切になります。そのパンフレットから読み取れる特徴の基本構造、なかでもコンクリート強度や断熱の仕様などを、意味や注意点なども含めてみていきます。
パンフレットにはコンクリートの硬さをあらわす数字が書いてあります。その硬さにもいろいろあって、数字の大きいほうが硬いコンクリートになります。このN/mm2(ニュートン毎平方ミリメートル)とは、どのような単位でしょうか。パンフレットに書かれているコンクリート強度が「30N/mm2」になっているとしましょう。単位を変えてわかりやすくすると、1平方センチメートル(1センチ角)で、およそ300kgの重さにも耐えられる、という意味なのです。つぶれない、といった硬さで、重さに耐えられることになります。マンションは一般的に、21~27N/mm2程度のものが多かったのですが、最近では、30N/mm2という硬いコンクリートを使ったものも多く見られるようになりました。
100年コンクリート
「100年コンクリート」とは、コンクリートが使われている構造体の部分に補修を行なわなくても、100年もつだろうといわれているコンクリートです。コンクリートとしての強度としてはとても良いのですが、これは理論値です。雨風の中長持ちする、ということではありません。硬ければよい、というわけではなくて、厚みも重要です。室内にかかわる部分は、厚みがあるほうが生活しやすい環境がつくれるのです。それがどの部分なのかをみていきましょう。
上下階の境目にあるコンクリートのことを、コンクリートスラブといいます。スラブともいわれます。この部分の厚みのことをコンクリートスラブ厚といい、パンフレットには「コンクリートスラブの厚みは○○ミリ」というように書かれています。数字が大きいほど厚くなり、ここが厚いと建物の強さにも影響し、生活しているときの音が響きにくい、という利点も。注意単純に厚みがあればよいというものでもありません。種類があります。一般的には200ミリ程度を超えると、少し変わった施工方法が採用されることがあります。パンフレットに「ボイドスラブ」や同じ厚みの一般的なスラブに比べて音が響きやすくなる傾向がので注意しましょう。生活にかかわるコンクリートは、床だけではありません。境の壁も、コンクリートでできているマンションがほとんど。この部分はコンクリートの厚みだけでなく、その仕上げ方によっては生活しにくい環境になってしまうこともあります。
隣との音にもかかわる戸境壁(こさかいかべ)
隣の家との境になる壁のことを戸境壁(こさかいかべ) といいます。
コンクリートスラブと同じで、厚いことが建物の強さに影響し、生活しているときの音も響きにくい、という利点があります。室内に出てくるこの部分の仕上げ方は、パンフレットに図で紹介されています。一般的なのは、コンクリートに直接仕上げる方法です。戸境壁がコンクリートの場合、ほとんどのマンションではこの直仕上げが採用されています。ここで、戸境壁に「GLボンド」や「GL工法」と書いてあったら、音が響いて聞こえやすくなる可能性がありますから注意が必要です。
コンクリートへ室内側に壁を作るこの工法は、音が響きやすくなり、音が聞こえてしまうことが多くなります。厚みを持たせると、音に関して住みやすい環境を作ることができますが、とても熱を伝えやすい性質ももっています。程度の厚みを持たせても、外が寒いと家の中が寒くなり、暑いと家の中が暑くなってしまうのです。そのままでは快適に生活することができませんから、コンクリートに熱を伝えにくくするための対策が必要になりますね。
内断熱(うちだんねつ)と外断熱(そとだんねつ)
部屋の中が外の気温に影響されやすくならないよう、外の熱を室内に伝えにくくするためのさまざまな工夫、これを「断熱」といいます。断熱をしっかりしなければカビが生えてしまうこともありますので注意が必要です。
断熱の方法によっては、建物が長持ちするかどうかや、生活にかかわるガスや電気代なども変わってきます。
これまで、室内側に断熱をする「内断熱」が主流でした。ですが、ここ最近では効率よく断熱するために「外断熱(そとだんねつ)」という方法で建てられるマンションも増えてきたのです。「外断熱」でマンションを建てるには、値段が少しだけ高くなります。建物の外側を断熱材で覆うことになるため、コンクリートが外の気温の変化にさらされることが減り、建物が長持ちしやすくなるメリットがあります。
冬は暖かく、室内を快適な温度に保ちやすくもなります。冷暖房の効率がよいために節約もできて無駄なエネルギーを必要としないなど、いいことずくめなのです。
外断熱の注意
外断熱とは、すべての断熱が建物の外側で施されているものを指します。コンクリートの断熱だけでサッシなどを含め、建物全体で効率よく断熱する、というもとにつくられるのが本当の外断熱だと言われています。中には、外側に断熱材を取り付けただけのものもあります。この方法は内側で断熱するよりも効率はいいのですが、サッシなどに断熱の弱い部分があると、効率が下がるのです。パンフレットに外断熱と書いてあったら、サッシがアルミではなく樹脂などの断熱性能の良いものが使われているかもみてみましょう。
ほかにも、パンフレットにはいろいろなことが説明されています。
例えばダブル配筋とは、コンクリートの中の鉄筋が2層になっていることをいいます。パンフレットには図入りで説明されていたりして、なんとなくすごいことのようにみえる場合もありますが、今はどこでも使われているものです。
住宅性能表示制度(じゅうたくせいのうひょうじせいど)
住宅性能表示制度とは、誰もが安心して住宅を買うことができるようにするため、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)に関する制度です。その中に、住宅について評価する「住宅性能評価」というものがあります。建物の性能についてもわかりやすくしようとしたのが「住宅性能評価」なのです。住宅性能評価は「この住宅の評価をしてください。」と手をあげた建物だけが評価される仕組みです。評価されていること自体は良いことですが、評価されていなくても特に悪い建物というわけではありません。住宅に限られていますので、最低でもすべての住宅が評価をうけるようにならなければ、住宅性能評価をみて比較することは難しいでしょう。
このようにパンフレットから読み取れることはとても重要です。
様々なものを見比べ、比較し、判断の目を養っていきましょう。
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