将来のマンション事情

 平成15年度末の分譲マンションストックは、447万戸にものぼります。マンション群が続々と築かれ始めてから、かれこれ30年を迎えます。

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 国土交通省が作成した、集合住宅の長寿命化を目指す報告書(マンション総プロ、2002年)によれば、分譲マンションの平均寿命は46年といわれています。それに対して建て替え物件の平均築後年数は、37年とされています。

 そこで疑問が出てくると思います。
 出ている新築・中古マンションには、私たちはどのくらいの期間、住むことができるのでしょうか?

 例えば、東京・新宿に四谷コーポラスを見てみましょう。民間分譲マンションは、50年近くたった今なお、増え続けています。一方で、30年程度で建て替えを余儀なくされている数多くのマンションもあります。

 

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 マンションの寿命を大きく左右する主なものとしては、基本構造設計・配管など設備のメンテナンス性・現場の施工精度などがあります。これらのレベルが、どの程度であるかが大切です。ちなみにマンションの寿命である「耐用年数」にも、考え方があるでしょう。物理的にそのマンションがどれくらいの期間、居住用途に耐えられるのかということです。


 経済的耐用年数
 
 物理的には居住可能であっても、間取りの広さやニーズにそぐわなければ、その資産価値(市場価値)は著しく低下します。どんなに健康に人であっても、メンテナンスを怠り、不摂生を続けていれば宝の持ち腐れです。マンションも同じこと。管理や適切なメンテナンスが、マンションの寿命に大きく影響するのです。実際には、マンションを選択した方こそ、住民同士で話し合ってければ、マンションという資産を守ることはできません。一戸建てよりも面倒ともいえます。

 一戸建ての場合、修繕も、清掃などの管理も、全て自分で決めて自分で行えばいい。
 ですがマンションは、簡単にはいきません。

 基本的に、マンション住民で結成する「管理組合」での、一定数の合意が必要となるのです。マンションの耐用年数や資産価値(市場価値)は、管理運営によって大きくふれやすいという特徴があります。

 耐用年数を延ばし、資産価値(市場価値)を保つには、協力が不可欠です。管理はいい加減で、修繕はあくまでも対処療法的修繕(問題が起きてからの修繕)にとどまるマンションは、結果として資産価値(市場価値)を低下させ、耐用年数をどんどん縮めていくなってしまいます。入居者や入居希望者が、修繕の記録や管理費の積み立て状況などを閲覧できるデータベースを整備し、間取りに管理の質を基準に、購入・賃貸物件を選べるようにするのです。修繕や規約改正の記録も整理し、居住者や購入希望者が簡単に、管理状況を把握できるようになります。マンションの資産性に多大な影響を及ぼすことでしょう。そう遠くない将来、この制度は「強制登録方式」に移行するはず。マンションの耐用年数、資産価値の維持を考えるにあたって、重要な要素となる工法について、簡単にふれておきましょう。

 将来主流になるか、外断熱工法

 現在の日本のマンションの建設工法は、内断熱工法が主流です。耐久性に優れる外断熱工法は、世の中の認知度、浸透度をにらみながら、デベロッパー各社とも、その普及のタイミングを計っている状況にあります。

 可変性に配慮したSI(スケルトンインフィル)工法

 構造躯体(スケルトン)と、配管などの設備や内装(インフィル)を分離した工法。この工法の採用で、間取り変更やリフォーム、配管のメンテナンスなどを容易に行うことができます。物理的・経済的耐用年数にとって、重要な可変性やメンテナンス性。その重要度が認知されるにつれ、ますます普及して想像に難くありません。マンションの耐用年数について語られはじめたのは、ごく最近のこと。工法も、管理に対する意識にいたるまで、変革期を迎えています。ルネッサンス期といえるでしょう。長持ちさせるかを考えたマンションであるか、そして、メンテナンスを住み継いでいくという意識なのです。

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